集中治療

集中治療部について

集中治療部は,所属診療科に関わらず呼吸・循環・代謝をはじめとする重篤な急性機能不全の患者さんを収容し,強力かつ集中的に治療を行う部門です。

概要

歴史

東北大学集中治療部は1968年1月に国立大学附属病院としては全国で初めて「集中治療部」の名前で運営を始めており,2018年に創立五十周年を迎えました。欧米のIntensive careを集中治療と和訳したのが初代部長である岩月賢一東北大学名誉教授でした。当初の稼働ベッドは8床だったそうです。2005年から2012年まではICU 20床とCCU 10床という構成だったため重症病棟部という名称でしたが,2012年にCCUが移転してからは全ベッドがICUとなったため集中治療部に戻っています。

構成

集中治療部は東北大学病院の先進医療棟4階を占めており,30床を有しています。内部は18床のICU(集中治療室)と12床のHCU(ハイケアユニット)に分かれています。ICUは移植症例や心臓血管外科症例,人工呼吸管理症例など,HCUは外科系の症例や循環器内科症例などが対象になります。

特徴

東北大学集中治療部は日本集中治療医学会の認定施設であり,日中は専属の集中治療医が,夜間は麻酔科専門医が勤務しています。人工呼吸と鎮静,鎮痛管理は全て集中治療医が行い,循環,代謝,栄養などの管理については集中治療医と主治医,また他の診療科との連携を密にとることによりいわゆるhigh-intensity ICUと呼べる管理体制となっています。また集中治療部の病床管理も集中治療医が全て行っており,病床の効率的な運営に寄与しています。

東北大学の手術件数は年間5000件以上であり,入室診療科別に見ると分類としてはsurgical-ICU(外科系ICU)と言えます。ただし内科系や小児科(NICUを除く)の患者さんでも急性期の人工呼吸管理が必要な場合は全例集中治療部に入室して呼吸管理を行っており,一般病棟で急性期呼吸管理を行うことはありません。また東北大学は心臓,肺,肝臓,小腸,膵臓,腎臓の各臓器について移植手術の認可を受けており,これらの移植手術が行われた際には全例術後に集中治療部へ入室し,術後管理を行います。集中治療部には年間2000名前後の患者さんが入室し,そのうち400名以上の患者さんに対して人工呼吸管理を行っています。

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