青藍会の由来

青藍会という名称は第1回同窓会で岩月賢一名誉教授がご提案されたとのことです。
岩月先生がその由来について青藍会誌第1号に寄せられた文章を引用します。

『数年前の同窓会の席上で,会に何か名を付けてはとの話が持ち上がり,いろいろな名があげられたが最終的には「青藍会」に落ちついた。荀子の「青出于藍而青于藍」(原文は「青取之於藍,而青於藍」)からとったもので,教室ならびに同窓諸兄の「出藍」の活躍を期待しての気持ちからである。いつかNHKのテレビ番組に「藍より青く」というのがあったが,同窓諸兄はいわば毎日「藍より青く」のドラマを本番で演じているともいえよう。その頃から同窓会の年報を出してはとの希望がありながら,なかなか実現の運びに至らなかったが,幸い今回教室の関係者および同窓会員諸兄のご協力で青藍会会報第一号が生まれるに至ったことは,まことに同慶の至りである。

東北大学医学部に麻酔学講座が設置されたのは昭和二十八年九月であるから,今年で丁度開講二十周年,私が赴任してから満十五年になる。同窓会報の誕生はその意味からでもよい記念といえよう。今後この会報を通じて,教室と同窓会の諸兄のつながりが一層深まることを期待するとともに,会員諸兄が文字通り,「藍より青く」ますます発展飛躍されることを,心から念願してやまない。 』

出典となった歓学篇第一は,「性悪説」の荀子による「人間は教育・学問によって変わることができる,だから教育・学問しなければならない。」という教育に関する内容です。冒頭の部分は染料の「藍草」で染めた布が藍自体よりも鮮やかな青色となることから,「弟子が師匠を超えて,高い学識・技術を得る」という故事成語として用いられています。

岩月賢一先生が「青藍」の二文字に込めたものは,弟子や孫弟子である我々に対し,「我を超えよ」という単純な叱咤激励ではなく,教育や学問,努力や研鑽により,師を超えるだけではなく生来の資質や才能を超えた無限の可能性を掴むことができるという「希望」を持ち続けよ,ということなのです。

我々は岩月先生が込められたこの想いに応え,今後も多方面で活躍すべく邁進していきましょう。

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